日本選手権ファイナル「サントリーvsパナソニック」

2011-2012ラグビーシーズンを締めくくる 日本選手権のファイナルが3月18日国立競技場で行われました。
結果は「サントリー21-9パナソニック(旧三洋電機)」
エディー・ジョーンズGM率いるサントリーが、トップリーグと日本選手権の2冠を達成。これで2シーズン連続、5回目の日本一となりました。激しい東芝や強いパナソニックを退け、サントリーの強さが際立ったプレーオフトーナメント~日本選手権だったのではないでしょうか。
さて、そのサントリーの強さは、どこにあるのでしょうか……
やはりフィットネスの高さが1番にあげられます。それも昨シーズンの後半あたりから、今シーズンに至るまで週を追うごとに強さを増していった感があります。 まさに進化という言葉がピッタリとはまります。そのフィットネスの高さが後半の後半までプレーの精度を保つ集中力を生み出しているのです。それが一番の強みである、どんな局面でも組織的機能を失わない磐石さに繋がっているのではないかと考えます。
アタックにもディフェンスにも、このフィットネスの高さがものをいいます。
2番目に思い浮かぶのはセットプレーの安定感です。この日もスクラムではパナソニックにプレッシャーを与え、ラインアウトでは後半に入り、半数近くをスチールしたことに表れています。セットプレーは攻撃の基点なので、得点するためには、たとえ優位に立たなくても安定感は絶対に必要です。
たとえば……、 
相手チームがペナルティを犯したとき、そこから相手陣深くへタッチキックを蹴り込みゴール前に迫ったとしても、肝心のラインアウトが取れなければチャンスを得点に繋げることはできません。もしこれを繰り返したならば選手は肉体的にも精神的にも疲弊してしまうでしょう。
セットプレーの安定がなければボールの保持率が下がり、ゲームに流れを作ることはできません。また精神的にも安定を失うでしょう。セットプレーとは、いわば家を建てる際の土台のようなものです。
そして3番目は「知」ではないかと考えます。もちろん国内トップの両チームですから、ゲームの理解度の高さはピカイチです。でも、この日は机上の知を地上の知に繋げる、ほんの一歩のところでサントリーが上回っていたのではないかと感じました。選択肢の柔軟性と実行力と言い換えることができるかもしれません。
パナソニック(三洋電機時代)が日本選手権を制した時は、やはりこの「知」が際立っていました。
勝因、敗因は書き手によって異なりますので、これはあくまでも私の考えです。他の方がどんな考え方や感じ方をしようとも異論はありません。人は顔が違うように考え方も違います。その違うということを私は大切に思っています。
これからも様々な形で係わり合いながらラグビーを楽しんでいきたいと思います。
そこで、さっそくですが、
春はジャパンの季節でもありますが、セブンズの季節でもあります。今年は3月末、4月1日とセブンズのワールドシリーズが秩父宮にやってきます。15人制とは趣が異なりますが、これはこれで盛りあがって、楽しみたいと思います。
みなさまもぜひ秩父宮へどうぞ、みんなで盛り上がりましょう。
祝 日本一!サントリーサンゴリアス。
そして今年もファンの目を楽しませてくれたパナソニック、東芝、そしてトップリーグの各チームありがとう!感謝します。
「WE LOVE RUGBY」は日本のすべてのラグビーを応援しています。
☆ここで少し宣伝です!
2102年6月20日 私の新刊が発売されます。タイトルは未定です。内容は、ラグビーに限らず様々な競技のトッププレーヤーや監督を取り上げ、競技人生最大の敗北からいかに立ち上がり、頂点を掴んだかに焦点を当てています。人は敗北や挫折を味わい、そこから立ち上がる時に美しく輝くものです。アスリートの「人」に迫った作品に仕上がっています。
【プロフィール】
大元よしき(タイゲン ヨシキ)
1962年生まれ。2003年外資系IT企業からライターに転身。スポーツのほか、歴史関連も執筆。弓道三段。保善高校からラグビーを始め、チームは2、3年時に花園に出場するが、グラウンドに立てたのは開会式のみ。東洋大学、関東社会人リーグの東急、ミノルタで17年間ラグビーと共に歩む。
著書に
「命のバトン~個性派不登校児と自閉症児の教室」「1万回の体当たり~タックルマン石塚武生 炎のメッセージ~」「一緒に見上げた空~自閉症児×元不登校児 武蔵野東ラグビー部の軌跡~」「ジャパンラグビー革命」(上田昭夫/大元よしき共著)「ファイナルマッチ~ノーサイドの時を迎えて~(小説)」(大元夏樹名で発刊)。
その他イーブックでは、
「猛き風~伊藤剛臣世界への挑戦~」「最後のスクラム(小説)」あり。