全国大学ラグビー選手権大会を振り返る

前回更新からずいぶん時間が空いてしまいましたが、今シーズンの大学選手権を振り返ってみたいと思います。
第48回全国大学ラグビー選手権大会は、帝京大が天理大を僅差で退け、同志社大以来の3連覇を達成し幕を閉じました。
春口監督率いる関東学院大も清宮監督率いる早稲田大も成し得なかった3連覇。お見事と言うほかはありません。
その決勝戦は圧倒的な『力』を背景に、重厚に陣を固める帝京大に対して、スピードと展開力を武器にする天理大との闘いでした。真っ向からカラーの異なるチーム同士の対決に、ご贔屓チームを持たないファンには、たまらない顔合わせだったのではないでしょうか?
ここ数年では一番観客数の少ない?決勝戦ながらも、天理大が機動性溢れる攻撃を見せた時、すり鉢状の底から湧きあがるような歓声が何度も起こりました。帝京、天理共に随所に好プレーがあり、最後の最後まで結果のわからない、シーズンの締めにふさわしい試合だと感じました。
どちらのチームも強みを出し合えたのではないでしょうか。
さて、3連覇の王者帝京大には失礼ながら、批判的な言葉が多いのも事実です。しかしながら勝負とは、シビアに強みを生かして勝利を目指すべきものであり、他者の思惑など入り込む余地などない世界のはずです。記者会見の席上、帝京大の岩出監督は「頑張った学生たちを称えてやってほしい」とそういった声に応えておりました。
もしそんなラグビーが面白くないと言うのなら、トップリーグを見て、遠慮なく「面白くないぞ~」とか、「もっとボールを回せ~」とぶつけてください。逆にトップリーグにはそんな声が必要なのかもしれません。
とは言え、競技の発展のためにはワクワクするようなプレーの連続が望まれるのも事実です。その昔、ちっともフォワードからボールを回さない某強豪社会人チームに反発して、神戸製鋼はグラウンドを広く使った創造的とも言えるラグビーに挑戦し新時代を切り拓きました。ファンも拡大しました。
栄枯盛衰は勝負の常です。王者の連覇はどこまで続くのか、それとも新時代を拓くチームが現れるのか?
さてさて、興味の先は来シーズンへと向かっています。
<全国大学選手権決勝戦の結果>
帝京大学(対抗戦1位)○15-12●天理大学(関西1位)
「WE LOVE RUGBY!」は日本の全てのラグビーを応援しています。
帝京大、天理大共に来季も熱くしてください。よろしく!
                                                           (大元よしき)
                             「WE LOVE RUGBY!」
【プロフィール】
大元よしき(タイゲン ヨシキ)
1962年生まれ。2003年外資系IT企業からライターに転身。スポーツのほか、歴史関連も執筆。弓道三段。保善高校からラグビーを始め、チームは2、3年時に花園に出場するが、グラウンドに立てたのは開会式のみ。東洋大学、関東社会人リーグの東急、ミノルタで17年間ラグビーと共に歩む。
著書に
「命のバトン~個性派不登校児と自閉症児の教室」「1万回の体当たり~タックルマン石塚武生 炎のメッセージ~」「一緒に見上げた空~自閉症児×元不登校児 武蔵野東ラグビー部の軌跡~」
「ジャパンラグビー革命」(上田昭夫/大元よしき共著)
「ファイナルマッチ~ノーサイドの時を迎えて~(小説)」(大元夏樹名で発刊)。
その他イーブックでは、
「猛き風~伊藤剛臣世界への挑戦~」「最後のスクラム(小説)」あり。