「全国大学選手権2回戦 4強進出 新時代!?」

<全国大学選手権2回戦 12月25日の結果>
帝京大学(対抗戦1位)○18-12●同志社大学(関西2位)
明治大学(対抗戦3位)●9-11○ 筑波大学(対抗戦4位)
早稲田大学(対抗戦2位)●26-28○関東学院大学(リーグ戦3位)
天理大学(関西1位)○32-15●慶應義塾大学(対抗戦5位)
全国大学ラグビーフットボール選手権大会1回戦のあとで、
―ワールドカップでジャパンが1勝もできず、ラグビー熱が冷め掛っているような今だからこそ、熱く、激しく、逞しく、大学生らしい筋書きの無いドラマを観たいものです―
と書かせていただきましたが、2回戦から俄然各ゲームが熱くなってまいりましたね。学生スポーツはこうでなくちゃいけません。
この2回戦はどれもが興味深いカードでした。
まずは3年ぶりに優勝を目指す早稲田。「前へ!」の伝統復活を期す明治。そして魂のタックルで優勝争いに食い込む慶應……などなど。
もちろん関西勢、リーグ戦勢のファンの見方はまるで異なるわけですが、伝統校にファンが多いのは事実ですから、「伝統校がどんな戦い方をして4強進出を果たすのか」という点に大方の楽しみがあったと思われます。
私は1回戦を終えたあとに
「人気実力ともに対抗戦が上ならば格差は開くばかりだ……」と少々心配事を書きましたが、2回戦を終え一気に今シーズンの大学ラグビーの景色が変わったのです。
結果は早稲田、慶應、明治の伝統校御三家が国立(競技場)を前に揃って姿を消すという、なんとも史上初めてのことになりました。
国立大学(筑波大)の4強進出も初めてだそうです。また、関西勢の4強進出も待っていました。意地と勇姿を国立で見せてほしいと思います。さらに不祥事以来、覇権争いから離れていた関東学院の復活の兆しも嬉しい。今シーズンの関東学院は熱く直向きです。
そして準決勝の見所ですが、筑波大が帝京大に対抗戦のリベンジを果たし3連覇を阻むか、が大きな焦点でしょう。筑波大がリズムよく早いペースに持ち込めれば勝機あり。接点の強い帝京大が、強みを生かして、得意とするスローペースに持ち込めば俄然優位と観ています。
この準決勝で帝京大が勢いを増すようであれば、同志社大以来の3連覇の確立がぐっと近づいてくることでしょう。
「帝京大に死角なし」とシーズンはじめは観ていましたが、どうしてどうして、ここまで来るとわかりませんね。
ラグビーは80分間という長いゲームですから、途中、必ずどちらのチームにも流れが来ます。
それを意図的に、能動的に、どう生かすかに勝敗を分ける因があります。
この4強。どのチームがどんな面を強みとし、キラリと光らせることができるでしょうか。
楽しみは尽きません。
準決勝、決勝と人気の伝統校不在により、ラグビー協会は頭が痛いことでしょう。けれど、伝統校の人気に頼らず、もっともっと地域や伝統などにも関係なく、群雄が割拠し、活性化し、純なラグビー人気の底辺を広げるという観点から、このような新時代の到来を喜ぶべきだと思います。
準決勝のカードは、
第1試合12:15キックオフ
関東学院大学(リーグ戦3位)vs天理大学(関西1位)
第2試合14:00キックオフ
帝京大学(対抗戦1位)vs筑波大学(対抗戦4位)
どのチームのナイスプレーにも拍手を贈り、胸を熱くしてほしいと願っています。
それでは皆様、良い年をお迎え下さい。
そして1月2日は熱く激しく国立競技場で燃えましょう。
(大元よしき)
「WE LOVE RUGBY!.」
【プロフィール】
大元よしき(タイゲン ヨシキ)
1962年生まれ。2003年外資系IT企業からライターに転身。スポーツのほか、歴史関連も執筆。弓道三段。保善高校からラグビーを始め、チームは2、3年時に花園に出場するが、グラウンドに立てたのは開会式のみ。東洋大学、関東社会人リーグの東急、ミノルタで17年間ラグビーと共に歩む。
著書に
「命のバトン~個性派不登校児と自閉症児の教室」「1万回の体当たり~タックルマン石塚武生 炎のメッセージ~」「一緒に見上げた空~自閉症児×元不登校児 武蔵野東ラグビー部の軌跡~」
「ジャパンラグビー革命」(上田昭夫/大元よしき共著)
「ファイナルマッチ~ノーサイドの時を迎えて~(小説)」(大元夏樹名で発刊)。
その他イーブックでは、
「猛き風~伊藤剛臣世界への挑戦~」「最後のスクラム(小説)」あり。